沿岸定線観測結果
2020年6月熊野灘(8-9日、調査船「あさま」79トン)
調査結果の概要
調査時の表面水温は23.3~26.0℃、50mでは18.2~23.9℃、100mでは16.8~20.5℃、200mでは13.0~15.6℃の範囲にあった。潮岬以南の海域を除き、平年に比べて表面ではおおむね2~5℃高め、50mではおおむね1~6℃高め、100mではおおむね2~4℃高め、200mではおおむね2~4℃も高めであった。広範囲で記録的な高水温となっており、表面ではStns.5,6,8,11,12,15,17,20,22,23,26で6月としては観測開始以来の最高値を更新し、他の定点も過去3位以内であった。さらに、50mではStns.6,11で、100mではStns.5,8,11,15で、200mではStns.5,6,11,15,23で、6月としては観測開始以来の最高値を更新した。
表面の塩分は34.08~34.61、20mの塩分は34.50~34.65の範囲にあり、表層塩分は平年並~やや高めであった。下層塩分は平年よりかなり高く、200mではStns.5,11,23で、300mではStns.23,26で、6月としては観測開始以来の最高値を更新した。
今月の観測時には、黒潮大蛇行の北上部が熊野灘に接近しており、Stns.23,26は黒潮内にあったと考えられる。熊野灘の北部沖合では北~東向きに、南部沖合では西向きに黒潮系の暖水が流れていた。
調査の概要
調査海域及び定点 熊野灘(下図)
調査員 丸山 拓也・舘 洋
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
:鶴見精機製XCTD
DO:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。