沿岸定線観測結果
2018年8月熊野灘(27-28日、調査船「あさま」79トン)
調査結果の概要
調査時の表面水温は27.1~29.0℃、50mでは16.8~22.9℃、100mでは14.7~17.0℃、200mでは10.4~12.4℃の範囲にあった。南部沖合域を除き、表面では平年より1~2℃前後高め、50mでは平年並~4℃前後も高め、100mでは平年並~2℃高め、200mでは平年並~1℃前後高めであった。表面では7月に観測された30℃を越えるような極端な高水温は解消したものの、Stn.1の29.0℃は8月としては1967年に並ぶ観測史上最高タイを記録した。20mでもStn.5の26.6℃は、8月としては観測史上最高を更新した。
表面の塩分は31.63~34.14、20mの塩分は33.76~34.28の範囲にあり、表面ではStns. 11,12,30で極端な低塩分を観測した他は、平年並~高めであった。20mでは平年並~やや低めであった。なお、Stn.11の表面塩分31.63は、台風20号による大雨の影響で、1967年の観測開始以来8月としては最低塩分を更新した。
観測時の黒潮は大蛇行流路で、33°N以南に離岸していたため、昨年の9月から引き続いて黒潮に達することはできなかった。今月は特に強い流れは観測されなかった。
調査の概要
調査海域及び定線 熊野灘(下図)
調査員 久野 正博
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
DO:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。