沿岸定線観測結果
2018年6月熊野灘(4-5日、調査船「あさま」79トン)
調査結果の概要
調査時の表面水温は21.4~23.6℃、50mでは17.4~21.3℃、100mでは14.8~17.8℃、200mでは10.6~14.0℃の範囲にあった。全層において、熊野灘北部で平年より1~3℃程度高めの他は平年並~1℃程度高めであった。志摩半島沖のStns.22、23では、平年より2~3℃以上も高く、顕著な高水温であった。
表面の塩分は33.71~34.63、20mの塩分は34.29~34.64の範囲にあり、平年並~高めであった。先月の観測で著しい低塩分を観測したStns.22、23では、今月は一転して高塩分が顕著であった。
観測時の黒潮は大蛇行流路で、33°N以南に離岸していたため、昨年の9月から引き続いて黒潮に達することはできなかった。黒潮から切離した小暖水渦が遠州灘を西進中で、志摩半島沖は暖水の西端に位置していたため、北西~北東へ1.5ノット以上の速い流れ(時計回り)が観測された。熊野灘中部から南部の沿岸域でも1ノット前後の比較的速い南下流が観測された。
調査の概要
調査海域及び定線 熊野灘(下図)
調査員 久野 正博
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
DO:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。