平成17年1月28日
イカナゴ情報(H17-2号)
三重県科学技術振興センター
水産研究部 鈴鹿水産研究室
1月24~26日に伊勢湾全域において、イカナゴ仔魚の採集調査を実施(愛知水試実施)しましたので,その概要を報告します。
図1に各測点における仔魚採集尾数を過去2年の同時期のものと比較して示しました。今回の調査でやっと仔魚の湾内への拡散が確認され、イカナゴ仔魚はほぼ湾内全域の測点で採集されました。
図1 ボンゴネットによるイカナゴ仔魚採集量(単位は尾/m2)
しかし、湾内全測点の平均採集尾数は16尾/m2で、仔魚が湾全域に拡散した時点の採集密度としては、昨年(1月中旬:141尾/m2)、一昨年(1月上旬:107尾/m2)と比べ低水準です(表1)。
表1 ボンゴネットによる仔魚採集量(湾内全点平均値)
湾内で採集された仔魚は加入第1群と考えられる体長8㎜前後の群で(図2)、湾口部におけるふ化直後の仔魚の採集量は前回調査に比べ落ちています。
1月24日に実施された親イカナゴの試験曳きの結果、まだ4割の親魚が未産卵だったことを考えると、主群は今後加入してくる可能性もあり、2月以降の仔魚の加入動向にも注意していく必要があります。
図2 採集されたイカナゴ仔魚の体長組成
次回の調査(三重県実施)は2月上旬に予定しています。データが整理できしだい,本情報にて報告します。