伊勢湾貧酸素情報
平成19年度貧酸素情報
(第2報)
平成19年7月6日
三重県科学技術振興センター
水産研究部 鈴鹿水産研究室
底層の溶存酸素量は先月よりもさらに低下した。広範囲にわたって2ppm以下の貧酸素水塊が形成されており,三重県側の沿岸域では1ppm以下となっている観測点もみられる。
7月2日の調査船「あさま」の定線観測によると,水温は表面で23.7~26.3℃,10mで18.8~21.4℃,底層で16.7~20.5℃の範囲にあった。表面で平年並から高め,10m及び底層で概ね平年並であった。塩分は表面で13.03~30.14,10mで31.79~33.49,底層で31.81~34.06の範囲にあり,表層で平年並からかなり高め,10m及び底層ではほぼ平年並から高めであった。
DO(溶存酸素量)は,表面で5.6~11.9ppm,10mで3.1~6.6ppm,底層で0.1~6.1ppmの範囲にあり,表面及び10mで概ね平年並であった。
底層では鈴鹿市から伊勢市に至る広い海域で2ppm以下の貧酸素水塊が形成されており,貧酸素水塊が観測された範囲は平年同期よりもやや広かった。津市と松阪市沖のSt.8,9及び10では1ppm以下の値が観測されており,今後さらに浅海域への影響が懸念されるため,注意が必要である。
*本年度は愛知県水産試験場と協力して貧酸素情報を収集しております。愛知水試ホームページhttp://www.pref.aichi.jp/suisanshiken/でも画像を見ることができます。
底層溶存酸素量水平分布(7月2日)