伊勢湾貧酸素情報
平成17年度貧酸素情報
(第1報)
平成17年5月19日
三重県科学技術振興センター
水産研究部 鈴鹿水産研究室
伊勢湾の底層では溶存酸素量の低下が始まり,平年よりも1ヶ月程度早く2ppm台の値が観測された。
5月12日の調査船「あさま」の定線観測によると,水温は,表面で17.0~18.1℃,10mで14.2~17.2℃,底層で13.2~17.0℃の範囲にあり,全層にわたって平年並みからやや高めであった。
塩分は表面で25.75~32.07,10mで29.75~33.04,底層で29.92~33.53の範囲にあり,全層にわたって平年並みからやや高めであった。
DO(溶存酸素量)は,表面で6.0~7.9ppm,10mで4.0~6.6ppm,底層で2.3~5.8ppmの範囲にあった。全層にわたって平年よりも低く,底層では伊勢湾中央部の深所を中心に2ppm台の値が観測され,津市から明和町にかけての沿岸域でも2~3ppm台となっている。
底層における2ppm台の低い値の出現は平年よりも1ヶ月程度早く,今期は底層の貧酸素化が例年よりも早く進行していると考えられ,今後,その動向を注視する必要がある。