伊勢湾貧酸素情報
平成16年度貧酸素情報
(第6報)
平成16年11月8日
三重県科学技術振興センター
水産研究部 鈴鹿水産研究室
溶存酸素量2ppm以下の貧酸素水塊はほぼ消滅し,三重県沿岸寄りの観測点St.1,4,9,Bで3ppm以下のやや低い値が見られた。表面水温は20~22℃台と平年値より2℃程高いが中・下層との鉛直混合は進行しつつあり,貧酸素状態は解消に向かっていると見られる。
11月4日の調査船「あさま」の定線観測によると,DO(溶存酸素量)は,表面で5.0~8.5ppm,10mで2.9~7.7ppm,底層で2.3~6.3ppmの範囲にあり,全般に平年より低めであった。
底層で2ppm以下の貧酸素水はほぼ消滅し,3ppm以下の値が三重県沿岸寄りの観測点St.1(四日市港前),4(白子港前),9(松阪港前),B(明和町から伊勢市沖)で観測された。
調査時の水温は,表面で20.0~22.3℃,10mで20.2~24.1℃,底層で21.9~23.6℃の範囲にあり,表面では平年値より2℃程度高く,10mと底層では平年値より2~3℃高かった。
伊勢湾では海水の鉛直混合が進行しつつあり,9月から10月に大量に流入した河川水と湾外から流入した外海水との混合が進んでいると見られる。
現在低酸素状態となっている海域に於いてもその状態は解消に向かうと考えられる。