マダイイリドウイルス病に対する絶食の有効性
「魚病研究」 第38巻 第2号 P67-69 (2003年6月)
田中真二・青木秀夫・井上美佐・栗山 功
論文の概要
マダイ幼魚におけるマダイイリドウイルス病(RSIVD)に対する絶食の有効性について検討した。人為感染試験では,ウイルス感染後10日間または20日間絶食した区の死亡率は給餌を続けた区より有意に低かった。RSIVDの自然発病(日間死亡率0.7%)が確認された群を2面の網生簀に分けて行った野外飼育試験でも,16日間絶食した区の死亡率は44.0%で給餌を続けた区の75.4%より有意に低かった。これらの結果から,RSIVDに対し絶食は被害軽減に有効であることが示された。