三重県水産研究に100年(創立百周年記念誌)
目で見る100年
ワカメの養殖本格化
ワカメの移殖試験(鳥羽町の答志から度会郡北浜村へ)が成功したことは大正13(1924)年に報告されているが、養殖がはじまるのは、大戦後、種苗「たね」の大量生産に成功してからである。
県水産試験場では昭和29年から「たね」の培養試験を始め、昭和34年には約1万mのクレモナ撚糸に「たね付け」成功したが、折からの伊勢湾台風で死滅させてしまった。翌35年再び挑戦し約4万mに「たね付け」。以降、伊勢湾口を中心にワカメの養殖が実用化し普及して行った。(「ワカメの採苗と養殖」・昭和36年)
天然ワカメ(浜島産) |
ナルト型ワカメ (浜島地先で養殖したもの) |
ワカメの一生「ワカメの採苗と養殖」(昭和36年)より
ワカメの配偶体8~9ミリ
胞子をつける糸を糸枠に巻く作業をする女性
培養中のワカメ胞子種をつける糸
養殖に成功したワカメ
昭和34年当時の水産試験場のワカメ種苗培養施設