三重県水産研究に100年(創立百周年記念誌)
目で見る100年
「三重県水産試験場時報」の発行
昭和5年6月8日付けで「三重県水産試験場時報 第1號」が発刊された。これは前年の6月に出された「通報」を改定したもので、『本場(試験場)と当業者との連絡を一層密接ならしめる』ことを目的としたものであった。すなわち漁業者に試験場の情報の概要を速報として分かりやすく伝えることを意図しており、漁業組合や漁業者あてに送付した(A5版16頁)。第1号の目次を見ると、「最近に於ける建造船(一覧表)」「海苔に肥料」「志摩郡浜島の方言ウグイに就て」といった参考資料的な文章が多く載っている。 時報は昭和18年9月、第160、161合併号で休刊となり、戦後の昭和24年再刊(第1号として)。その後、昭和31年3月179号までつづいて突然終刊した。その理由については記載がない。 |
この時報を見ると、事業報告書などでは分からぬ試験場の多岐にわたる活動の様子がよく理解できる。貴重な水産試験場の歴史資料である。