三重県水産研究に100年(創立百周年記念誌)
目で見る100年
カキの養殖試験
明治33年度の試験場事業報告になると、養殖の事業が増える。1.珠母(あこやがい) 2.牡蠣(かき) 3.伏老(ばいがい) 4.紫菜(あまのり) 5.鯉鰻鼈(こい、うなぎ、すっぽん)が試験されている。 カキは古くから渡利(現・海山町)や揖斐川河口、宮川河口、それに飯濱(磯部町)などが産地であったが、カキ養殖を拡張する試みとして、揖斐川河口の伊曾島と英虞湾の鵜方村地先に実験場を設けている。カキ養殖試験はその後も年々実験場を増やして行った。 |
カキの図 |
この図の表題は「ヒビ立図」となっているが、試験場ではヒビ立(ひびだて)、瓦付(かわらつけ)、台付(だいつけ・竹組の台)の3つの方法が試みられたことがわかる。
明治33年ころの鵜方(現・阿児町鵜方)のカキ養殖場