三重の里山植生データベース
2005.6.1 開設
2006.9.18 文献追加
このページでは三重県内の里山において調査地を設定し、毎木調査、植生調査を行った結果を調査地ごとに紹介します。
かつて日常生活や農業に必要な資材などを得るために地域住民が利用していたと考えられる森林を「里山」と考え、地形分類図による地形区分の低地、台地、丘陵地、山麓地のなかで、植被が森林の部分を「里山」と定義しました。この里山の区域において112カ所の調査地を設定し、調査を行いました。
みなさんの身近な里山にはどのような植物種が何種類くらいみられるのか?どんな種類が優占しているのか?ほかの地域と比較してどのような特徴がみられるのか?様々なことがこのデータベースをみることでわかります。みなさんの里山保全活動や自然観察のお役に立つことを祈っています。
図.調査地の位置(島田・谷2005)
図中の数字は調査地番号.着色部分は基準地域メッシュ単位で「里山」とした区域.市町村境界は2005年5月31日現在.
調査方法
調査地の中心付近に円形の調査プロットを設定しました。調査プロットの面積は0.10haとし,次の3つの異なる同心円によって大円部(0.06 ha),中円部(0.03 ha)及び小円部(0.01ha)に分けました。
設定した調査プロットで毎木調査を行い,小円部については樹高1.3 m以上,中円部においては胸高直径(地上高1.2m)4 cm以上,大円部では胸高直径18 cm以上の全ての木本種について胸高直径を調査しました。また,小円部において確認された高さ1.3 m未満の木本種,草本種について種名と被度を記録しました。被度は小円部の面積占有率が76%以上の場合Ⅴ,51~75%でⅣ,26~50%でⅢ,11~25%をⅡ,1~10%をⅠ,1%以下を+と区分しています。また、中、大円部においてはじめて出現した植物種(毎木調査対象を除く)について、その種名を記録しました。
図.クラスター分析による調査地の群落型分類(島田・谷2005)
クラスター分析によって調査地は16の群落型に分けられました。以下に各群落型に含まれる調査地の調査結果を示します。各群落型をクリックしてください。
調査結果の分析は下記の文献をご覧ください。
- 島田博匡・谷秀司(2005)三重県における里山の分布と植生.三重県科学技術振興センター林業研究部研究報告 17:1-18.
- 島田博匡・谷秀司(2005)三重県の里山における主要群落の林分構造と種組成.三重県科学技術振興センター林業研究部研究報告 17:19-44.
- パンフレット「三重県における里山の保全・管理の考え方-里山生態系と生物多様性の保全の観点から-」
- ポスター「三重県における里山の分布と植生」
注意
本データベースのデータは三重県林業研究所に帰属します。データを利用しようとする場合、三重県林業研究所までご連絡ください。本データベースに記載されたデータには不可避なエラーを含んでいる可能性があります。利用者は自己責任でデータを利用してください。データの利用によって生じた、いかなるトラブルについても三重県林業研究所は責任をとることはできません。