松くい虫関連データ集

どのようにしてマツ枯れを防ぐの？

　　まずは三重県におけるマツ枯れ被害の推移を見てみましょう。
　三重県では1981年（昭和56年）をピークに被害は減少していますが、まだまだ被害防止対策が必要です。

　マツノザイセンチュウがいったんマツの材内に入ると、「治療・回復」は困難です。
　第一の方法としてはもしセンチュウに入られたとしても、中で増殖できないよう、あらかじめマツの木全体に薬効成分を行き渡らせておく方法があります。これは樹幹注入と呼ばれ、いく種もの薬剤が市販されています。
　第二の方法として運び屋であるマツノマダラカミキリの成虫を駆除する方法があります。たとえば、マツの枝葉に殺虫剤をかけておいて、マツノマダラカミキリが若枝をかじらないように（マツノザイセンチュウが材内に入る機会をなくすことになります）したり、かじったカミキリを殺す（後食防止薬剤散布）方法です。この方法は各地で広く行われています。
　第三の方法はすでに枯れてしまった木を処理して、さらに被害が広がらないようにする方法です。マツノマダラカミキリ（の幼虫）が入っている枯れ木を伐倒して焼却したり、薬剤処理する方法（伐倒駆除）があります。

　三重県内では第一、第二、第三の方法が実施されています。とくに、第二の方法は各自治体が公共事業として実施しているだけでなく、個人でも広く行われています。しかし、これは成虫が発生する限られた期間に正しく行わなければ、効果は上がりません。
　そこで、みなさんが薬剤散布をされる際には以下のことをご確認ください。

まず、使用する薬剤の使用方法を確認しましょう。

マツノマダラカミキリ（成虫）駆除薬剤一覧（2022年5月26日現在）

　実際に薬剤を使用する場合は、最新の農薬登録情報を確認してください。また、農薬登録情報に基づき、使用濃度と使用量は必ず守りましょう。防除効果を上げるためには適期に散布することが必要です。

　三重県内各地における例年のマツノマダラカミキリの発生時期は以下のとおりです。参考にしてください。

マツノマダラカミキリ成虫の発生時期を確認しましょう。

　　　　　　　　　調査地名は、調査当時のものです。