パートタイム労働者の皆さんへ
パートタイム労働法の対象となる「パートタイム労働者」とは
パートタイム労働法の対象となる「パートタイム労働者」は、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。
など、名称に関わらず、上記に当てはまる労働者であれば、「パートタイム労働者」としてパートタイム労働法の対象になります。
厚生労働省ホームページ「パートタイム労働者の雇用管理の改善のために」参照
パートタイム労働者の基本的なルール
現在、パートタイム労働は働き方の一つとして定着しています。しかし、「知らなかった」とか「聞いていなかった」など法律について十分理解されていないことから、賃金・有給休暇・解雇などでトラブルが発生することは少なくはありません。
※ まずは自分の労働条件とルールを知り、事前にトラブルの発生を防ぎましょう!
「いつ解雇されても仕方がない・・・・」と思っていませんか?
パートタイム労働者だからという理由で事業主は自由に解雇できるわけではありません。
- 雇用期間に定めのない場合
事業主は少なくとも30日前に解雇予告するか、予告できない時は解雇予告手当として30日分以上の平均賃金を支払わなければなりません。
- 雇用期間に定めがある場合
雇用期間内は原則として解雇することができませんが、期間が満了すれば自動的に
退職となります。何回も更新したりそのまま引き続いて働いている場合は雇用期間の
定めのない場合と同様となっています。
その他法律で解雇が禁止されている場合があり、その主なものは
- 育児及び介護休業の申し出をしたこと、または育児休業及び介護休業をしたことを理由とするもの
- 産前産後休業している期間とその後30日間
- 業務上のけがや病気で休業している期間とその後30日間 等です。
自分の労働条件を知っていますか?
皆さんが働き始める時、事業主と口頭で「時給〇〇〇円です」「△時から△△時まで働いてください」という労働条件の取り決め(「労働契約」)を結んだとします。口頭であっても、合意してさえいれば「労働契約」は成立しますが、労働条件をはっきりしていないと、後でトラブルの原因となります。
そこで、労働基準法ではパートタイム労働者を含めた全ての労働者に対して雇い入れる
時、次にあげる労働条件を明らかにした書面を交付するか、就業規則等で労働条件を明示するよう事業主に義務づけています。
- 労働契約の期間 :「働く期間を定める場合」と「定めない場合」があります
- 就業の場所 : 仕事をする場所です
- 従事する業務の内容 : 仕事の内容です
- 始業時間・就業時間 : 1日の法定労働時間は8時間以内、1週間の法定労働時間は原則40時間以内です
- 所定時間外労働の有無 : 1日実働8時間を超えれば割増賃金が支払われます
- 休憩時間 : 労働から離れることを保証されており、自由に利用できます。労働時間が6時間を超えるときには45分以上、労働時間が8時間を超えるときには1時間以上を労働時間の途中に与えられます
- 休日・休暇 : 休日は毎週少なくとも1回以上与えられます。また、6ヶ月間継続勤務し所定内労働日の8割以上出勤した場合有給で休めます(「年次有給休暇」の付与)
- 就業時転換に関すること : 交代制勤務のローテーション等のことです
- 賃金の決定・計算・支払いの方法、賃金の締切り・支払いの時期 : ①現金で ②直接労働者に(銀行振込等可) ③全額を ④毎月1回以上 ⑤一定期日を定めて支払うことになっています(賃金支払いの5原則)
- 昇給 : 昇給・退職手当・賞与の有無の明示が義務化されています
- 退職 : 原則としてパートタイム労働者が退職を申し出て事業主が同意すれば退職できます。決められた手続きを踏むことが大切です
厚生労働省ホームページ「有給休暇ハンドブック」参照
三重労働局ホームページ「三重県の最低賃金一覧」参照
知っておきたい制度
労災保険(労働災害補償保険)について
- お問合せ先 労働基準監督署(厚生労働省「労働基準監督署」参照)
- 制度の概要 三重労働局ホームページ「労災保険」参照
雇用保険について
健康保険・厚生年金保険について
- お問合せ先 全国健康保険協会三重支部 ・日本年金機構「全国の相談窓口三重」
税金について
- お問合せ先 税務署(国税庁「税務署所在地・案内(三重県)」