4.茶病害虫の総合防除体系の確立 第2報一番茶萌芽時期の早晩とチャノホソガ第一世代被害の関係
磯部宏治・松ヶ谷祐二
1997年および1999年に、萌芽時期が異なる茶園で一番茶摘採期のチャノホソガによる被害葉率を調査した。その結果、チャノホソガ越冬世代の発生ピークが一番茶芽萌芽期より早いかまたは同時期の場合、一番茶収穫時の巻葉数は被害許容水準以下であることが明らかになった。一方、逆に遅い場合は被害許容水準を超える巻葉数であった。性フェロモントラップを用いた発生ピークの調査と茶新芽の萌芽状況を調査することにより、一番茶芽におけるチャノホソガの防除の要否判断を行うことが出来ることが示唆された。