11月8日(金)に、日進小学校の6年生18名を対象に図画工作の時間で出前授業を行いました。6月に社会科の授業として、地元大台町の出張遺跡(でばりいせき)の紹介と、主に宮川・櫛田川流域の遺跡から出土した遺物を活用した出前授業を行った際、本物の土器に触れたことをきっかけに、担任の先生から土器づくりも体験してみたいとの声をいただいておりました。今回はそれを受け、ミニチュアの弥生土器(甕:かめ)作りに挑戦しました。
最初に津市の納所遺跡(のうそいせき)や片野遺跡(かたのいせき)から出土した遺物を使用し、弥生土器の特徴について説明した後、陶芸用の粘土を使って土器を作っていきました。スライドの説明と共に、土器つくりを実演しながら、過去のイベントで蓄積したノウハウを活かし、失敗しやすい点や、ポイントとなる作業のコツなどを説明しながら作業をすすめました。また、職員や土器つくりの経験がある先生が巡回して支援や助言をおこないました。子どもたちは説明をよく理解し、上手に土器を作り上げていきました。
最後に、弥生土器の文様や調整についての説明を行いました。全体的に少し時間が短かったため、授業時間内には土器が完成しなかった児童もいましたが、昼休みにも作業を行い、ほとんどの児童が最終的には高さ13cmほどの小さな甕をつくり上げることができました。子どもたちは余った粘土で土器や埴輪づくりにも挑戦してみるそうです。完成した土器は乾燥させた後、覆い焼きでの焼成を行うことを予定しています。
今回、準備のための粘土づくりや当日の指導を学校の先生方と協力して行うことができました。出前授業の一つのあり方として今後につなげていきたいと思っています。
土器づくりの様子1 土器づくりの様子2
土器づくりの様子3 展示遺物の様子