9月13日(金)に、「総合的な学習の時間」での郷土学習の一環として野登小学校の6年生14名を対象に授業を行いました。
最初にスライドで埋蔵文化財センターの仕事と考古学の方法論を紹介した後、学校周辺の遺跡として大会遺跡(えいげいせき)と峯城跡(みねじょうあと)について解説しました。学校近くを通って近江に通じる「安楽越(あんらくごえ)」にも触れ、羽柴秀吉もこのルートを通って峯城を攻めていることなどを紹介しました。
授業の後半では亀山市周辺は県内でも古墳がたくさん存在する地域の一つであることにふれ、埋葬文化財センターが発掘調査を行っている井田川茶臼山古墳(いだがわちゃうすやまこふん)を中心に三つの古墳について、スライドと実物資料を提示しながら紹介しました。
今回、井田川茶臼山古墳から出土した須恵器器台など、貴重な遺物を教室に展示しました。当初の予定では45分の授業でしたので、遺物を観察する時間はあまり長くはとれない状況でしたが、児童のみなさんから、もっとじっくりと遺物を見てみたいとの声が出されたため、学校の先生方のご協力を得て、社会の授業時間も使用し、遺物を観察していただきました。それぞれの遺物についての質問もたくさん出され、より詳しく解説することができました。
事後アンケートでは「古ふんの事は、あまりきょうみがなかったけど、この話しを聞いて、いせきやこふんのことを、もっとしりたくなった。」との声もいただきました。これからの学習活動で地域の歴史や文化についての学びを深めてほしいと思っています。