9月19日(木)に、大和小学校の6年生を対象に出前授業を実施しました。
今回は、三重県埋蔵文化財センターで発掘調査を経験した大和小学校の先生から、出土した土器や石器を用いて自分で授業を実施したいとの依頼があり、いなべ市空畑遺跡(縄文時代前期)の遺物を持参して授業を支援しました。
授業では、先生が空畑遺跡の発掘調査を紹介した後、各グループに土器・石器を観察してもらう時間をとりました。子どもたちは「矢じりはどうして薄いのか」「耳飾りはどんな人がつけていたのか」「なぜ土器に文様をつけたのか」などの疑問を持ち、実物を観察しながら仮説を立てたり、教科書と見比べて答えを探したりしていました。
最後に、遺構や遺物から過去の生活の様子を考える学問が考古学であり、学校で使う教科書は、発掘調査や考古学の研究に基づいていること、大和小学校の近くにも遺跡があることを先生が伝えると、子どもたちから驚きの声が上がっていました。考古学者と同じように出土遺物に触れ、観察し、考えた経験を今後の学校生活に活かしてもらえれば幸いです。
三重県埋蔵文化財センターでは、今回のように先生が主体となって実施する授業や体験活動の支援、教材の相談にも応じています。