津市教育研究会中ブロック社会科部会に所属する先生方からの依頼で、5名の先生が勾玉づくりと火起こしの体験をしました。
今回は「体験型学習を指導にどのように生かすか」というテーマにもとづいた研修とのことでしたので、最初に当センターの職員から各先生方が在籍する小学校近隣の遺跡の紹介をして理解を深めてもらいました。その後、火にまつわる歴史と勾玉の説明を行い、「ただ体験をするだけでなく、『探究』の視点を取り入れて学習をすること」の大切さについても話しました。
それぞれの体験で先生方は、子どもたちが実際に体験をするならどのような形になるかを想定されて臨んでいました。勾玉づくり体験ではくびれの部分の加工の難しさや、火起こし体験での強風によるなかなか着火しない状況など、子どもたちが苦戦するだろうと思われるところで工夫をしながら取り組んでいました。最後は素敵な勾玉が完成し、火起こし体験もすべての先生が着火に成功しました。
アンケートでは、「勾玉づくりも火起こしも、ほんの十数分の事前指導で楽しいだけの学習から歴史探究のきっかけとなることを実感できた」「体験をして終わりではなく、当時の生活の様子や道具などの学習を通じて、子どもたちの学びになることが分かりました」「学校区の近くに遺跡があることを知らなかったので、知ることができてよかった」という回答がありました。講座や体験を、今後の指導に活かすイメージをもつことができたようです。
埋蔵文化財センターでは、子どもたちに向けた出前授業だけでなく、先生方の授業支援や地域理解につながる講座も実施しております。ご希望の際はお問い合わせください。
講座の様子 勾玉づくり体験の様子
火起こし体験の様子