6月3日(月)に、「総合的な学習の時間」の学習テーマとして粥見井尻遺跡を選んだ飯南中学校の生徒8名を対象に授業を行いました。今回は発掘調査地が公園として整備されている粥見井尻遺跡公園が会場でした。
最初に考古学の方法論と遺物観察のポイントについて説明した後、埋蔵文化財センターから持参した粥見井尻遺跡出土の遺物、日本最古の土偶のレプリカ、現地に復元されている竪穴住居跡等を自由に観察する時間をとりました。生徒は楽しそうに会話をしながら活動し、積極的に質問もしてくれました。
授業の後半では生徒から出された質問や意見を踏まえて、粥見井尻遺跡や縄文時代の文化について解説を行いました。生徒は熱心に授業に取り組み、最後に設けた質疑応答の時間には粥見井尻遺跡の現在の認知度と、それを高めていく方法などの公開活用に関する内容のほか、遺跡に住んでいた集団の規模や、竪穴住居の材料をどこから運んだか等、さまざまな質問が出されました。
今回参加してくれた生徒は今後も総合的な学習の時間を通じて粥見井尻遺跡についての学習を深め、成果をどう発信していくかを考えていくそうです。
埋蔵文化財センターには県内の遺跡から出土した遺物、調査データなどが保管されています。これらの貴重な資料を、学校や地域での学習活動にぜひご活用ください。
会場となった粥見井尻遺跡公園
粥見井尻遺跡出土の日本最古の土偶(レプリカ)
粥見井尻遺跡出土の遺物