5月13日(月)・16日(木)に、三重県立昴学園高等学校3年生の「日本史探究」で出前授業を実施しました。教科書で旧石器時代、縄文時代について学習した後、実物資料を観察しながら地元の遺跡を学ばせたいとの依頼を受け、宮川・櫛田川流域から出土した旧石器時代、縄文時代の遺物を持参して授業を行いました。
授業の最初で考古学という学問と、その方法論について解説し、それを踏まえて出土遺物から当時の文化を考えることや、遺物のグループを時代順に並べることに挑戦しました。生徒は互いに対話しながら、気づいたことを付箋にメモして遺物の近くに貼っていきます。全ての遺物を観察した後、みんなで出しあったメモから、各時代を理解するためのポイントを共有して整理しました。
授業の最後では生徒から出された意見を踏まえ、時代の古い遺跡から順に各時代の気候や文化の特徴と変化について解説し、学校周辺の遺跡や宮川流域の遺跡など、さらなる探究テーマについても紹介しました。
時間をかけて土器や石器を観察できたこともあって、生徒は楽しく、熱心に授業に参加してくれました。昴学園には県外出身の生徒もたくさん在籍しています。この授業が、歴史や文化、三重という地域への関心を深めるきっかけになると嬉しいと思っています。
教室での授業の様子