5月22日(水)に、三重大学教育学部附属小学校6年生に向けて出前授業を行いました。今回は「大昔の人々のくらし」と「火起こし体験」についての授業を構成しました。
当日は、教科書に即した内容だけでなく、当センターの業務のこと、「埋蔵文化財」とはどういうものか、さらに、小学校近隣にある納所遺跡の紹介なども含めたスライドを作成して授業をすすめました。また、会場にはスライドで紹介した納所遺跡出土の土器の実物、弥生時代の食事レプリカや農具レプリカを展示しました。
子どもたちは土器の実物に触れるだけでなく、手持ちのタブレット機器を用いて撮影をし、農具を実際に扱おうとするなど、大変興味をもってくれていました。火起こし体験も、当日は湿度の高い難しいコンディションでしたが、多くのグループが着火に成功し、その瞬間は歓声が上がっていました。
また、納所遺跡が存在した理由について考えてもらったところ、航空写真から川が近くにあることを根拠に、稲作に必要な水を得やすかったからでは、といった意見もすすんで出すなど、子どもたちは主体的に授業に取り組んでいました。
三重県埋蔵文化財センターでは、保管している県内出土の遺物や調査データを活用し、歴史の教科学習だけでなく、小中学校の「総合的な学習の時間」、高等学校の「総合的な探究の時間」等の探究活動を支援しています。学習内容は担当の先生方と相談しながら考えていきます。三重県の貴重な財産を、ぜひ授業でご活用ください。