8月2日(水)に、津高等学校で今年度2回目の出前授業を行いました。今回は「三重の塩づくり」というテーマで講義を行いました。
講義では最初に、塩がいかに人間にとって必要不可欠で、重要な産物であるかを確認し、世界各地の塩や、文献に登場するさまざまな形状の塩について学びました。
次に「塩づくりの歴史」として、日本各地の塩づくりの方法と、その変化について触れた後、三重の塩づくりについて詳しく解説しました。ここでは、今も続く伊勢神宮に奉納するための塩づくりや、地方最大級の官衙組織であった斎宮で、塩がどのように消費されていたか等について紹介しました。また、志摩式製塩土器等、県内の遺跡から出土した製塩に関わる遺物を手に取りながら、生徒の質問への回答や、遺物についての説明を行いました。
最後に「塩づくりにチャレンジ」と題して、これまで実験してきた様々な塩づくりの方法について紹介しました。
事後アンケートや授業後の会話では、「塩づくりは兵庫県の一部などで行われていたイメージがあった。三重県で塩が作られていたこと、その歴史が長いことが心に残った」等の声が寄せられました。
今回参加した生徒はSSC(スーパーサイエンスクラブ)のメンバーであり、今後、自分達でも海水からの塩づくりに挑戦していくそうです。今日学んだことをこれからの探究活動で活かし、塩づくりや三重の歴史について学びを深めていってくれることを期待しています。(活用支援課)
遺物展示の様子
講義の様子
遺物観察の様子