12月4日(日)、11日(日)の二日間、小学生から70代の方まで、21名の方に
参加していただき、第3回なんでも実験考古学「ミニ三角縁神獣鏡をつくる」を実施しました。実際の三角縁神獣鏡は直径20cm以上の大きさですが、今回はその40%程(直径9cm)の鏡を作成しました。
制作初日の4日は、三角縁神獣鏡についての講義を行った後、粘土で文様側の型を作成しました。会場内には県内で出土した鏡のレプリカも展示し、参加者に三角縁神獣鏡についての知識やイメージを持っていただいてから作業に入ったこともあり、全員無事に型を作成することができました。
制作2日めの11日は、最初に鏡面側の型をつくり、4日に作成した型と併せて鋳型を作成しました。その後、屋外で七輪に火をおこし、金属を溶かして型に注ぎ込む鋳造を行いました。鋳型から外した鏡についている「バリ」を、のこぎりやニッパーで切り落とした後、屋内に移動し、サンドペーパーや研磨剤を使用して鏡面等を磨き、最後は鏡の中央にある「鈕(ちゅう)」に紐を通して完成しました。
鋳型が狭かったために十分に金属が回りきらず、鏡の形にならなかった人もいましたが、ほとんどの方がミニ三角縁神獣鏡の作成に成功しました。参加者からは、貴重な体験ができてとても楽しかった、鏡の出来栄えに満足した等の声をいただきました。
講義の様子。会場中央には三角縁神獣鏡等のレプリカを展示しました。
文様面の型制作の様子
鏡面型制作の様子。文様側の型と併せ、金属を流し込む湯口を広げているところ。
屋外での鋳造風景
鋳型から取り出したところ。この後「バリ」をとっていく。
サンドペーパーで磨いた後、研磨剤でさらに磨いていく。
完成したミニ三角縁神獣鏡。このあと「鈕(ちゅう)」に紐を通していく。