令和4年11月6日(日)と10日(木)に、四日市市にある県立北星高校で、総合探究の出前授業を行いました。参加生徒は27名でした。
初めに、パワーポイントを使用して、弥生時代の水稲農耕と定住生活について解説しました。県内の「納所遺跡」から出土した土器や石器など、展示した遺物にも触れる時間をとり、用具とくらしの変化について学習しました。
後半は石包丁の製作をしました。体験用の素材として準備した滑石を粗い紙やすりで石包丁の形に削り、磨いていくと石包丁が完成します。どの生徒も熱心に取り組んでいる様子が印象に残りました。その後、完成した生徒から「穂摘体験」に移りました。初めは、稲穂を指で挟む方法がわからず、苦労している生徒もいましたが、全員がコツをつかむと穂を摘むことに成功し、満足している様子でした。アンケートでは、「この石は柔らかめだけど、硬い石も削って道具を作ったりして、苦労していたんだと思う。」という感想があり、弥生時代の生活を考えるよい機会となりました。
はやく仕上がった生徒は「まいぎり式」による火おこしも体験しました。火おこしのしんどさを感じつつも、ライターなどの現代の便利な道具を使わずに火がつくことの驚きや喜びを感じることができ、有意義な時間となりました。
今後も埋蔵文化財や古代の生活に興味を持ってもらえる授業になるよう取り組んでいきます。