今回の授業にあたっての埋蔵文化財センターとしてのミッションは、「報告書未掲載の土器片をどのように活用するか」でもあります。
授業では、松阪市天白(てんぱく)遺跡(縄文時代)、津市納所(のうそ)遺跡(弥生時代)、明和町北野遺跡(古墳時代から奈良時代)、多気町明気(みょうげ)窯跡群(古墳時代から飛鳥時代)、津市安濃津遺跡群(鎌倉時代から室町時代)、松阪市松坂城下町遺跡(江戸時代以降)から出土した土器片を使い、午前中には、様々な属性から土器を観察したうえで分類し、時代や用途、生産や流通を探り、午後には文様や調整のある土器の拓本や実測を行いました。
参加者からは、「土器片に実際に触り、細かく観察していけばいろいろなことが読み取れることが分かった」、「土器の破片から生産や流通まで知ることができることに驚いた」などの感想が寄せられました。
博物館などに展示されている残りのよい土器では味わえない、破片ならではの活用も一歩進んだのではないかと思います。
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