講座のテーマは「北勢地域の城~その魅力と楽しみ方~」で、四日市市、いなべ市、東員町に所在した城について、写真や図面をもとに紹介しました。
室町から戦国時代にかけて北勢地域には強大な勢力がなく、小領主たちが交通の要衝や河川流域の丘陵上などに城を構えて周辺の農村を支配していたこと、そうした城には、大規模な水堀や石垣、天守はないものの、土塁(土を盛って壁にしたもの)、郭(くるわ、城の中の平地)、虎口(こぐち、郭への出入口)など、いくつかの施設の痕跡が現在でも確認出来ることなど、参加者はこうした地元に残る貴重な文化財の話に熱心に聞き入っていました。
アンケートでは「身近な所に山城があることを知り、現地をおとずれたいと思う」「城の構造や特徴を知ることができてよかった」という声が寄せられました。
伊坂城跡(四日市市)の土器11点を見ていただきました。櫓門などで守りを固めた戦国時代の城から出土した天目茶碗,白磁の皿、羽釜(はがま)、すり鉢などに触れ、当時のくらしを実感することができて大変好評でした。
これからも遺跡や文化財をより深く学んでもらう活動を続けていきます。