平成29年11月12日(日)、県立北星高等学校で出前授業を実施しました。対象は生徒17名でした。
今回は石包丁の製作体験が中心でしたので、県内各地の遺跡から出土した石器類を持参し、まず石器と自然石の見分け方のポイント解説を行い、その上で黒曜石を材料に「押圧剥離法(おうあつはくり:鹿角などとがったもので石を圧迫して剥片を落としながら形を整える方法)」をつかった石器づくりに取り組んでもらいました。
現在、石包丁製作体験でよく使用される石は滑石という大変やわらかく、加工しやすい素材ですが、古代の人々は黒曜石やサヌカイト、片岩といった硬い素材を加工して道具づくりを行っていました。今回の体験を通じて、石器づくりが決して楽なことではなかったことを理解してもらえたと思います。
事後の感想でも「石器と石の区別はなかなかつかなかった」「滑石でも削るのは大変だった」「現代のような道具もないのにきれいに形を作っていく昔の技術のすごさがわかった」といった声が聞かれました。
今後も埋蔵文化財、ひいては歴史に興味を持ってもらえるように取り組みます。