平成29年7月8日(土曜日)に、三重県埋蔵文化財センター嬉野分室において、公開考古学講座「三重を掘る」(第2回)を開催しました。
今回は、「低地に暮らす縄文人―朝見遺跡の発掘調査から―」と題して、三重県埋蔵文化財センター職員の水谷侃司(みずたにつよし)が講演を行い、炎天下の中、57名の方に参加をいただきました。
有名な縄文時代の遺跡が台地や丘陵上にあることから、学校では、縄文時代の集落が台地や丘陵上にあると教わりますが、実際には低地にも集落があることを紹介しました。
低地にある遺跡の例として、松阪市にある朝見遺跡(標高約5~6m)の発掘調査の成果を紹介しました。そして、縄文時代の人々が住む場所を決めるのに“狩猟・採集・漁労”といった生業との関わりが深いことなどを、出土した土器や石器の解説を交え説明しました。
講演後、「近くの遺跡との比較が重要だ」「他の地域の影響は受けているのか」「縄文時代の海岸線の位置はどの辺になるのか」など多くのご意見・ご質問をいただき、参加者の、縄文時代に関する興味・関心の高さが大変印象的でした。