貴重な古代の刀や木製品を守れ!
伊勢高等学校SSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業
平成26年12月5日(金曜日)に、伊勢高等学校のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業の「地域の諸問題に関する特別講義」への出前授業を行いました。この特別講義は、学外の講師により行われており、今回は9つの講座が開かれました。
埋蔵文化財センターの講義は、「遺跡から見つかった貴重な刀や木製品を守れ!~考古学に活かされる理化学的保存処理~」と題した考古学と自然科学との接点となる話で、SSH履修者を含む1年生10名の受講がありました。
遺跡から出土した金属器や木製品などは、発掘調査直後から劣化が急激に進みます。これらに理化学的な手法による保存処理を施すことによって、劣化のスピードを弱めることができます。講義では、保存処理の理念や実務的な方法、また、埴輪の修復や銅鏡の模造品製作などについて説明しました。
参加した生徒のみなさんには、「博物館で見る資料に理化学的な処理が施されているものがあるんだ」、「考古学にも理系の知識が必要なことがわかって驚いた」など、普段「文系」」とされている考古学の「理系」的な側面に興味をもってもらえたようです。また、遺跡から出土した資料にも「墨で書いた字が消えずに残っているんだ」など、興味を持ってもらえたようです。
講座の様子 |
保存処理をした出土品を見てもらいました |