公開考古学講座(第4回)を開催しました
11月15日(土)、公開考古学講座「三重を掘る」(第4回)を開催し、24名の方にご参加いただきました。今回は、三重県埋蔵文化財センター職員の渡辺和仁(わたなべかずひと)が講師を務め、「鍛冶のムラと古墳群の物語~筆ヶ崎西遺跡と周辺の遺跡を素材にして~」という演題で講演しました。
平成23年度から平成25年度にかけて行われた筆ヶ崎西遺跡・筆ヶ崎古墳群(四日市市・東員町)の発掘調査では、10基の古墳や100棟以上の竪穴住居・掘立柱建物のほか、鍛冶炉が2基見つかりました。
筆ヶ崎古墳群では横穴式石室から金メッキの施された耳環やかんざしなどがみつかり、渡来系集団との関わりが考えられる人物が葬られていた可能性が指摘されました。また、筆ヶ崎西遺跡の竪穴住居の中から見つかった鍛冶炉は、保存のため現地から切り取っており、今回の講座では実物を前に解説しました。
質疑応答の時間には、鍛冶炉がみつかった竪穴住居や鍛冶に関連する遺物、古墳群と集落の関連性など、様々な質問や意見が出され、参加者の熱心さがうかがえました。
|
|
|
スライドを使って遺跡を解説 |
遺物を前に質疑応答 |
切り取られた鍛冶炉 |