貴重な古代の刀や木製品を守れ!
伊勢高等学校SSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業
平成25年12月6日(金曜日)に、伊勢高等学校のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業の「地域の諸問題に関する特別講義」への出前授業を行いました。この特別講義は、学外の講師により行われています。今回は11の講座が開かれ、埋蔵文化財センターの講義には、SSH履修者を含む1、2年生の9名が参加しました。理系希望のSSH履修者などが対象であるため、「貴重な古代の刀や木製品を守れ!~考古学に活かされる理化学的保存処理~」と題し、考古学と自然科学との接点となる話をしました。
遺跡から出土した金属器や木製品などは、発掘調査直後から劣化が急激に進みます。これらに理化学的な手法による保存処理を施すことによって、劣化のスピードを弱めることができます。講義では保存処理の理念や実務的な方法、また、埴輪の修復や銅鏡の模造品製作などについて説明しました。
参加した生徒のみなさんには、「考古学が学際的な学問と知って驚いた」、「保存処理の方法が化学的でおもしろかった」など、普段「文系」とされている考古学の「理系」的な側面に興味をもってもらえたようです。
講座風景 |
銅鏡の復元模造品を手に取ってもらいました |