公開考古学講座(第4回)を開催しました
10月19日(土曜日)、公開考古学講座「三重を掘る」(第4回)を開催し、28名の方に聴講いただきました。今回の講座は、当三重県埋蔵文化財センター職員の小原雄也(おばらゆうや)が講師を務め、「鈴鹿市釜垣内遺跡の発掘調査~鈴峰地域の中世集落~」という演題で講演しました。
発掘調査では、主に鎌倉時代(12世紀後葉~13世紀前葉)の集落が発見され、溝で区画された居住域の外に墓域が形成されていることが明らかになりました。特に、1基の土葬墓から、鏡やハサミ、毛抜きなどが木箱に入れられてお供えされている状況がみつかり、東海地方でも数少ない貴重な成果が報告されました。残念ながら、これらの金属製品は現在、保存処理中であるため、展示することができませんでしたが、参加者からは「釜垣内遺跡がこんなにすばらしい遺跡だとは知らなかった」という意見が寄せられました。
講座終了後には、出土した土器を間近で観察していただき、多くの質問に講師が一生懸命答えているようすが印象的でした。
会場のようす |
遺物を手に解説する講師 |
遺物を前に様々な意見が |