公開考古学講座(第1回)を開催しました
4月21日(土曜日)、公開考古学講座「三重を掘る」(第1回)を開催しました。当日は、雨天にもかかわらず、33名の方に来ていただきました。
今回は、埋蔵文化財センター職員の勝山孝文(かつやまたかふみ)と東谷洋平(あずまやようへい)が、「新しい文化財の仲間たち~中野山遺跡の発掘調査~」という演題で講座を務めました。
四日市市北山町にある中野山遺跡(なかのやまいせき)は、新名神高速道および東海環状自動車道の建設にともない、平成22年度から本格的に発掘調査が行われています。特に縄文時代早期の煙道付炉穴(えんどうつきろあな)という珍しい遺構が53基もみつかり、この数は県内でも最多です。また、穴に焼けた石や灰が入った集石炉(しゅうせきろ)もみつかっています。今回の講座では煙道付炉穴や集石炉がどのように使われていたのか、諸説を紹介し、その謎にせまりました。
また、出土した縄文土器をデジタルカメラを用いて、スクリーン上に映し出し、実況中継をするという新たな試みも行い、参加者からも好評を得ました。
今年度は中野山遺跡をはじめ、例年を大幅に上回る数の発掘調査が予定されています。新たな発見が待ち遠しいですね。
煙道付炉穴の紹介 |
縄文土器を実況中継! |