平成30年度事前・事後評価
平成30年度三重県工業研究所の事前・事後評価の概要と実施結果
1 日時:平成31年2月20日(水)13時30分から16時20分
2 場所:工業研究所中会議室
3 出席者:評価委員4名中4名
4 対象事業と評価結果:
4-1 事後評価
- 課題1 微生物による高機能アミノ酸誘導体の生産技術開発(食と医薬品研究課)
- 課題2 食と陶の高付加価値化商品開発支援(窯業研究室)
- 課題3 アルミダイカストの鋳巣欠陥評価技術開発(金属研究室)
各課題の評価結果(カッコ内の数字は評価委員数)
課題 | 各項目の評価結果※ | ||||
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目標達成度 | 技術の発展性 | 移転・普及性 | 今後の方向 | コメント集約 | |
1 |
B(4) |
1(2) 2(2) |
1(1) 2(1) 3(2) |
2(4) |
いろいろな分野に適用できる可能性があり、分野を決めて具体的に実施されるとよい。特性を網羅的に整理し、引き続き、研究会で情報提供していくとよい。1つの分野での確実なアプリケーション開発を今後取り組んではどうか。開発した誘導体を利用した新商品の実現に向けた検討が望まれる。 |
2 |
B(3) |
1(1),2(3) |
2(4) |
1(1) 2(3) |
技術的にはほぼ完成している。各項目の課題は明確で、商品開発の可能性がみられる。パッケージがもっと良くなるとよい。売れる商品とするには技術者主導でなく、流通やマーケティングを主とするようにした方がよいのではないか。ドライフルーツの特性をパッケージや販路を工夫し、高付加価値商品の開発に活かしてほしい。 |
3 |
B(4) |
1(3),2(1) |
1(3),2(1) |
2(4) |
原因をつきとめる技術はほぼ目標通り。対策をどのようにするかにつなげられるとよい。制御条件パラメータとともにデータを蓄積し、県内企業の展開に努めてほしい。鋳巣欠陥検査法に加えて、鋳巣が発生しないための改善手法も含めた手引書的な資料の作成と企業への公開が望まれる。具体的には企業との共同研究で進めてほしい。 |
※各項目の評価基準
(目標達成度)4-2事前評価
(1)砂型積層造形を活用した革新的鋳造プロセスの開発(金属研究室)
近年、三重県の鋳造企業の生産量は大幅に減少している。そのため、新たな仕事の獲得につなげる提案型企業への転換が重要である。砂型積層造形は、電子データから直接砂型を製造できるため、開発・試作への参画、提案型企業への転換に必要不可欠な技術になりつつある。そこで、工業研究所では、今年度導入した「砂型積層造形装置」を用いて、これまでの研究で明らかとなった技術課題と企業ニーズの解決を目的として、砂型の造形条件の取得、中子の造形条件の検討、鋳造欠陥対策技術の開発を行う。
内訳 | 必要性4.5 | 目的の明確性4.5 | 内容の妥当性3.8 | 新規性4.3 | 期待される成果4.0 |
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合計 | 21.0 |
(2)陶磁器新商品開発支援(窯業研究室)
新機能の研究や新たな料理対応のアイデアにより次期にヒットする新規商品開発を目指し、陶磁器産業界における新商品開発の支援を実施する。前年度までの「食と陶の高付加価値化商品開発支援」における「個人用湯葉調理器」、長年の技術開発により完成されつつある「IH調理器対応製品」、2018年料理のトレンドとなった土鍋などのより高付加価値な商品を目指す。
内訳 | 必要性4.0 | 目的の明確性3.0 | 内容の妥当性3.3 | 新規性4.0 | 期待される成果3.3 |
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合計 | 17.5 |
(3)食品・医薬品製造における物性制御技術開発(食と医薬品研究課)
県内企業では添加物の利用、過去の技術に基づいた製品開発が行われているが、有効な方法が見い出せていない。そこで、食べやすさ、飲み易さを評価し製品開発に活かす感性工学手法、微細な泡(ファインバブル)を利用して製造する方法、もち小麦や米ゲルを利用したパンを製造する方法、安定的に製造するための設計手法(パラメータ設計)を用いて、新食感商品の開発を目指す。
内訳 | 必要性4.0 | 目的の明確性3.5 | 内容の妥当性3.8 | 新規性3.3 | 期待される成果3.8 |
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合計 | 18.3 |