平成21年度事後評価
平成21年度三重県工業研究所の事後評価の概要と実施結果
日時:平成22年2月26日金曜日、13時30分から16時00分
場所:工業研究所会議室
出席者:研究評価委員4名中4名出席
対象事業と評価結果:
1.事後評価の課題と評価結果
- 課題1. 高温炉の熱を利用する熱電変換材料の開発研究(電子・機械研究課)
県内企業で多く使われている高温炉の廃熱を有効利用するため、熱エネルギーを電気エネルギーに変換するセラミックス材料の開発に取り組み、新分野の展開につなげる。 - 課題2.植物由来材料の新機能開発研究(材料技術研究課)
再生可能な植物資源から取り出したリグニンの光活性およびガス吸着性を活用して、新たな用途開発を行うことにより、植物資源を活用した製品開発の促進をめざす。 - 課題3. 環境に配慮した低火度磁器の技術開発とその製品デザイン開発研究(窯業研究室)
従来のものより低温で製造することが可能で、透光性機能をもつ磁器素地の実用化に向けて、新しい釉薬開発、素地の高性能化技術やデザイン開発に取り組み、地域産業の高度化を図る。
各課題の評価結果(カッコ内の数字は評価委員数)
課題 | 各項目の評価結果【※】 | ||||
---|---|---|---|---|---|
目標達成度 | 技術の発展性 | 移転・普及性 | 今後の方向 | 成果の取扱い | |
1 | B(4) | 1(3),2(1) | 2(2),3(2) | 1(1),2(2),3(1) | 特許の取得が望まれる |
2 | B(3),C(1) | 2(4) | 2(1),3(4) | 2(3),3(1) | - |
3 | A(3),B(1) | 1(3) | 1(3),2(2) | 1(2),2(2) | - |
※各項目の評価基準
(目標達成度)A:目標以上、B:ほぼ目標通り、C:一部不十分、D:不十分
(技術の発展性)1:全体として発展性あり、2:一部発展性あり、3:発展性は少ない
(移転・普及性)1:技術移転の可能性あり、2:製品化・普及への具体性あり、3:技術情報として有効
(今後の方向)
1:新規課題で未完成技術の開発を図る、2:未達成課題を継続して完成を図る、3:課題を終了する
総合評価
課題1:ほぼ目標通り
さらなる変換効率の向上は必要であるが、当初の目標は達成できた。得られた成果の特許
化に取り組まれたい。
課題2:ほぼ目標通り
ガス吸着性の活用に関しては、今後の発展性に期待する。
課題3:目標以上
低火度磁器に対する当初の目標は達成できた。業界への技術移転も含め、商品化、実用化
につなげて欲しい。
- 製造設備における故障診断技術調査(電子・機械研究課)
- 高分子材料のナノコンポジット化に関する調査・研究(材料技術研究課)
- 精密洗浄プロセスの高度化に関する研究(材料技術研究課)
- 希土類元素を用いた鋳鉄の新しい表面処理技術(金属研究室)
上記の4課題の成果および今後の発展性等について報告を行った。