表面欠点「ぼろ」の防止法
現在、文献に記載されている「ぼろ」の欠点防止法を左欄に示します。右欄には、当研究会で検討した結果として、その意味(科学的理由)を示します。
ぼろ:釉面に異物が付着して突起のできているもの
欠点防止法 | その意味(科学的理由) | |
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1 | 亀裂のあるさや鉢や棚板を使用しない | 亀裂のあるさや鉢や棚板は、欠けやすく、「ぼろ」の原因となる。 |
2 | 釉の付着の大きいさや鉢や棚板を使用しない | さや鉢や棚板に釉が大きく付着していると、それが落下して、「ぼろ」を生ずることがある。 (例えば、低火度釉薬の付着したものを高火度で焼いたとき) |
3 | さや鉢詰め時の手の汚れや詰め道具の汚れのないようにする | さや詰めする時には、手や詰め道具の汚れが製品に付きやすく、「ぼろ」になる。 |
4 | さや鉢詰め時、風をあて異物を吹き飛ばすようにする | さや鉢詰めの際には、製品の表面に異物があれば、風で吹き飛ばして除去する。 |
5 | さや鉢詰め、台車積品に粉塵のかからないようにする | 粉塵が「ぼろ」の原因となるので、かからないようにする。 |
6 | 焼成済冷却中の品物に汚れた空気をあてないようにする | 連続窯の冷却帯で冷却中に粉塵などを含んだ汚れた空気をあてると、それが付着して「ぼろ」になる。 |
7 | 積み時、台車移動時にショックのないようにする。 | 積み時や台車移動時にショックを与えると、窯道具などが欠けて製品に付着し、「ぼろ」を生ずる。 |