表面欠点「よい」の防止法
現在、文献に記載されている「よい」の欠点防止法を左欄に示します。 右欄には、当研究会で検討した結果として、その意味(科学的理由)を示します。
よい:焼成の不良、燃料の不良で発生する素地または釉の変色。
欠点防止法 | その意味(科学的理由) | |
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1 | 燃料を低硫黄のものに替える | 焼成の際、重油などの燃料に含まれる硫黄分が釉、素地と反応して変色したりするのを防止する。 |
2 | 予熱時の酸化を完全に実施する | 焼成時、低温段階で完全に酸化状態にして素地中の有機物、炭素類を分解除去しておく。 |
3 | 還元の時期を変更する | 焼成時に還元状態に入る温度を適正化する。 |
4 | 還元中に酸化にならないこと | 焼成時の還元段階で空気が入り込み、酸化状態にならないようにする。 |
5 | 本焼中に温度むらをつくらないこと | 本焼で温度むらができると、部分的に変色したりするので、これを防ぐ。 |
6 | 燃料ガスが冷却帯に流れないようにする | 連続窯で燃焼ガスが冷却帯に流れると、ガス中の水蒸気により釉の光沢度に影響を及ぼす。また、還元状態になり、 呈色に著しい違いが生ずる。(いわゆる冷却還元の状態) |