表面欠点「斑点むら」の防止法
現在、文献に記載されている「斑点むら」の欠点防止法を左欄に示します。右欄には、当研究会で検討した結果として、その意味(科学的理由)を示します。
斑点むら:素地中や釉中の斑点が一様でなく、むらのあるもの
欠点防止法 | その意味(科学的理由) | |
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a.素地中 | ||
1 | 使用素地を同一にする (水分、粒度など) |
水分、粒度などの不均一により、鉄鉱物など素地中の斑点物質がむらになるのを防止する。 |
2 | 成形条件を同一にする | 成形条件を同一にし、素地中の斑点物質が均一に分散するようにする。 |
3 | 施釉量を同一にする | 施釉層の厚さの違いによる斑点物質の発色むらをなくする。 |
4 | 焼成を同一にする | 焼成むらによる斑点物質の呈色の違いをなくする。 |
b.釉中 | ||
1 | 釉を同一にする (水分、粘度、粒度など) |
釉の水分、粒度などを均一にして釉中の斑点物質にかたよりがないようにする。 |
2 | 釉を攪拌する | 釉を撹拌し、釉中の斑点物質の沈殿などを防止する。 |
3 | 施釉条件を同一にする (空気圧、釉厚、施釉量、施釉角度など) |
施釉条件が異なることによる釉中の斑点物質の施釉むらを防止する。 |
4 | 焼成を均一、同一にする | 焼成むらによる釉中の斑点物質の呈色むらを防止する。 |
5 | 成形条件を同一にする | 成形体の組成、組織のむらをなくし、釉の呈色を均一にする。 |