施設・業務紹介
1 施設紹介
行政施策との連携強化のため、平成20年4月1日付けで、科学技術振興センター工業研究部から工業研究所に改名され、農水商工部の所管となり、その後平成24年4月1日付けで県の組織改正により、雇用経済部の所管になり現在に至っています。令和5年4月1日現在、地域研究室も含めて、企画調整課、プロジェクト研究課、エネルギー技術研究課、電子機械研究課、ものづくり研究課、食と医薬品研究課、金属研究室(桑名市)、窯業研究室(四日市市、伊賀市)から成り、職員数は68名、うち研究者は49名です。
工業研究所(津市)
工業研究所の本所は、旧津市の南部(高茶屋地区)に位置し、国道165号線沿いに立地しています。工業研究所の歴史は古く、明治42年に公設試験研究機関として、津市広明町に「三重県工業試験場」が創設され、昭和47年に「三重県工業技術センター」と名称を改称して、現在の場所に移転し、平成21年は創設100年目にあたります。
金属研究室(桑名市)
地域研究室である金属研究室は、桑名市大字志知字西山208という、桑名市の西はしに在り、もう少し西に行けば東員町との境界です。正職員7名、会計年度任用職員5名、計12名の職場です。ここでは主に鋳物をはじめとした金属材料に関する試験・研究をしています。それは、桑名が昔から東の川口(埼玉県)、西の桑名と言われるように鋳物の二大産地であり、鋳物関連企業が集積していて、その業界の産業振興に貢献するためです。
窯業研究室(四日市市、伊賀市)
もう一方の地域研究室である窯業研究室は、萬古焼の生産地である四日市市東阿倉川にあり、伊賀焼を生産する伊賀市丸柱には、窯業研究室伊賀分室があります。会計年度任用職員も含めると総勢13名(四日市9名、伊賀4名)の職場です。窯業研究室は、萬古焼、伊賀焼といった県内の陶磁器産地の支援や、ファインセラミックスの研究や廃棄物リサイクルの研究も行っています。
2 業務紹介
工業研究所では、主に県内中小企業、特に製造業を対象とした技術の高度化を図るため、産業界のニーズに基づく新しい技術の開発と、企業からの求めに応じた技術支援の業務を中心に実施しています。
工業研究所の主要業務は次のとおりです。
- 研究開発
技術革新の進展、技術ニーズの多様化のなかで、県内中小企業の皆様方の新分野展開の促進や地域産業を支援するための研究業務を行っています。また、企業との共同研究にも積極的に取り組んでいます。 - 技術相談
一般技術、製品開発、品質管理、生産工程管理等、技術上の様々な問題について、相談に応じます。 - 依頼試験
原材料、製品等に関する試験・分析・測定や陶磁器製品のデザイン開発等を行い、報告書を発行しています(有料)。 - 機器設備の開放
バイオテクノロジー、電子実装、素地・釉薬調合に係る機器や材料関連の試験機器の一部を開放することにより、企業の技術開発の支援を行っています(有料)。 - 技術支援
相談を通じ、企業等が抱える製品開発や品質管理等の技術課題について、総合的な手段を用いて解決をはかる技術支援も実施しています。 - 人材育成
中小企業のための技術研修講座や研究会を開催し、技術人材の育成を図っています。 - 情報提供
研究報告書などの刊行、インターネット等により、技術情報を提供しています。