伊賀市下阿波地区
サルの追い払い・防護(防止柵)による総合的な獣害対策
~集落ぐるみでの追い払いでサル被害が大きく軽減~
〔地域の概要〕
当地区は市の東部に位置し、布引山地の麓で四方を山に囲まれた地域です。集落の東西に国道がとおり、この両側に民家が点在しています。農業は飯米農家を中心とした小規模経営がほとんどです。
〔被害等の状況〕
サル:野菜・果樹等の被害の他、民家に侵入するなど‘人馴れ’が進んでいましたが、追い払い等により被害は大幅に少なくなりました。
イノシシ:集落の周囲に防護柵、電気柵が設置され、被害は全くなくなりました。
シカ:集落の周囲に防護柵、電気柵が設置されましたが、国道、河川等からの進入が時々あります。
〔具体的な取り組み内容〕
集落ぐるみでの獣害対策に取り組むモデルとして、市が進める「獣害に負けない集落づくり」のステップに基づきながら、研修会・アンケート調査・集落点検・栗低樹高化の実証等を行いました。
また、特にサルの被害が多かったことから、獣害対策委員会を立ち上げ、地元老人会等と連携し、GPSを活用した集落ぐるみでの追い払いに取り組むとともに、国の補助事業等を活用して、集落の周囲に防護柵を設置し、総合的な獣害対策を進めました。
これらの対策の結果、サルの出没回数は大幅に減少し、GPSを活用した行動調査からもこの集落を回避していると思われます。
〔今後の獣害対策の計画〕
集落ぐるみで実施した対策の効果を検証します(アンケート調査)。