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平成21年02月10日

8.秋番茶摘採および秋整枝

意義

本来は翌年一番茶摘採を 機械摘みしようとする場合、摘採面を揃えるために行うもので、整枝した茶葉は有機物として茶園に還元するか、採算性があればそれを製茶して秋番茶として出荷するかのどちらかです。

この作業により翌年一番茶を生産する親葉の層(葉層)を確保することになるため、その深さや時期が密接に影響を及ぼします。

こうしたことを踏まえ、秋整枝を実施していきましょう。

時期の考え方

茶樹は秋整枝実施後翌年一番茶となる次の芽(冬芽)を充実させる体制に入ります。しかし、実施時期が早すぎると年内にその一部が萌芽してしまい(再萌芽)、翌年一番茶の減収につながります。逆に遅すぎると冬芽を充実させる期間が短くなり、これまた減収や品質低下につながります。また、一般的に秋整枝が早いほど翌年一番茶期が早くなる傾向もあります。これまでのデータから、実施する適期としては再萌芽しない範囲でなるべく早い時期が適期とされ、平均気温で18~19℃ の頃(10月上~中旬)とされています。

一方、秋番茶として収穫する場合、市場相場の影響等からこの時期よりも早めに摘採を行う場面も実際には見られます。こうした場合は整枝予定面よりやや高く(2節程度)摘採し、その約2週間後の本来の適期に本整枝として予定面にて整枝することで再萌芽も少なく、翌一番茶への悪影響も少なくなります。

深さの考え方

一般的に秋整枝は、夏から秋にかけて繁茂した新葉が硬化した位置で行い、整枝後に一定の面が形成されますが、一定の着葉量(葉層8cm以上)を確保し、かつ摘採面が均一になることが必要です。

また、第一章「年間の管理ビジョン」の項でも説明したように、整枝位置が低い(深い)ほど整枝位置直化の節間が狭いため翌一番茶の新芽数は多くなり、高い(浅い)ほど節間が広いため減少するという傾向も留意しておく必要があります。

一番茶では、茶株面(整枝面)より3cm以下の深部から生育する新芽は少なく、生育しても刈り刃に接触せず収穫対象物にならないといわれ、節間の極端に広い位置で整枝すると極端に新芽数が減少し、減収にもつながります。といって、あまり低い位置で整枝してしまうと、芽数が増えても葉層が確保されないことにもなります。

このようなことから、秋整枝は距離(前回整枝位置からの高さ)だけで最適な整枝面を規定することは危険で、秋期における新梢の繁茂程度によって整枝の高低と整枝直後の枝条構成を想定して決めることが大切と考えられます。

ある報告によりますと、一番茶の新芽数は、整枝直後における茶株面の芽数と高い相関関係があり、20×20cm枠で、整枝面の切断された枝条数(切断後の枝条の最上部の側芽)が25~35本、芽数(頂芽)が40~50個あたりの構成が収量、品質的に妥当とされています。

方法

整枝前に枝葉が十分繁茂している場合は、一度に整枝するとその後の日差しにより日焼けをおこすこともあるので、早めに秋番茶を摘採する場合のように2回に分けて行った方が安全と考えられます。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 中央農業改良普及センター 専門技術室(茶普及課) 〒515-2316 
松阪市嬉野川北町530
電話番号:0598-42-6707 
ファクス番号:0598-42-7762 
メールアドレス:fukyuc@pref.mie.lg.jp

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