経営用語集
資産
経営を行っていくために所有している金銭や物、及び権利等です。具体的には、現金、預金、建物、機械器具等をはじめたくさんの種類がありますが、簿記を学び始めた最初のうちは「経営上持っているプラスの財産」といったイメージで十分です。
負債
経営上の借金のことです。将来、支払わなければならない義務である債務のことで、「マイナスの財産」といったイメージで覚えてください。
資本
経営に自分が出資している(持ち出している)金額と今までの経営の儲けを蓄積したものです。実務上、個人経営では、「資産の総額-負債の総額」の式で計算して求めます。純資産、純財産、正味財産ともいいます。
費用(経費)
簿記上では、「経営活動で資本を減少させる原因のこと」という説明になりますが、経営を行うために使用した肥料、農薬、飼料などの金額と考えてください。
収益
簿記上では、「経営活動で資本が増加する原因のこと」という説明になりますが、単純に売上等の経営に関係する収入と考えてください。
利潤
純利益のことですが、単純に「もうけ」と思ってください。
簿記では、「総収益額-総費用額=純利益」の式で計算されます。赤字の場合は、「純利益」が「純損失」という言葉になります。
勘定と勘定科目
簿記では資産、負債、資本、費用、収益をさらに細かく区分して、同じ種類の項目毎に記録・集計を行いますが、その記録集計をする単位のことを「勘定」といいます。その勘定の名前を「勘定科目」といいます。
貸借対照表(バランスシート)
一定時点における経営の財産の状態(資産、負債、資本の状態)を表した表です。下図のように左側に資産、右側に負債と資本を表します。貸借対照表を見ることで、経営がプラスの財産である資産をどんな形でどれだけ持っているか。マイナスの財産である借金がどれだけあるか。資本としてどれだけの正味財産を持っているかが分かります。
※参考 この関係を示した 「資産=負債+資本」 を貸借対照表等式といいます。 |
損益計算書
一定期間の費用と収益の明細を表示し、純利益(赤字の場合は純損失)を求めた計算書です。損益計算書からは、どんな内容の収益がどれだけあり、どんな内容の費用がどれだけかかって、どれだけ儲かったかが分かります。その関係を図にすると次のようになります。
※参考 収益 この関係を示した 「費用+純利益=収益」 を損益計算書等式といいます。 |
財務諸表
記帳の結果、経営の財政状態や経営成績を表すために作られる一定の形式の報告書で、一般的には「貸借対照表」と「損益計算書」のことです。
売上高
その経営で生産・販売している品目(サービス等も含む)の売上高です。
営業外収益
受取利息、出荷奨励金、転作奨励金など、売上高以外に毎期決まって発生する収益のことです。ただし、個人の農業経営の場合は、転作奨励金について税務上の特別処置(特別立法)がありますので、農業経営の収益には計上せずに、一時所得として処理しています。
特別利益
固定資産処分益など臨時的に発生する利益のことです。
売上原価(製造原価)
材料費(種苗費、肥料費、飼料費など)、労務費など生産過程で必要な費用のことです。
販売費及び一般管理費
包装荷造費、販売手数料などの販売のために必要な費用や、通信費、交際費、事務費など事務関係の費用のことです。
営業外費用
支払利息など本来の営業活動以外の原因によって通常発生する費用のことです。
特別損失
固定資産処分損など臨時的に発生する損失のことです。
固定資産処分益
「帳簿上の価額」このことを「簿価」と言いますが、建物や機械等の固定資産を売ったり、下取りに出した時に、簿価以上で売れた、評価された時の差額のことです。 例えば、簿価10万円のトラクターを下取りに出したら、15万円の評価がついて現金で15万円を受け取ったとします。その時の仕訳は、次のようになります。
固定資産処分損
固定資産処分益の逆のパターンです。固定資産を処分したとき、簿価より低い評価となった場合に発生します。