農業普及現地情報
拡がる中山間地のエゴマ栽培、松阪エゴマ倶楽部が始動
(令和元年5月普及現地情報)
松阪地域農業改良普及センター
松阪市飯高町・飯南町を中心とした中山間地でエゴマを栽培する生産者により、「松阪エゴマ倶楽部」が設立され、5月24日、JA松阪飯高支店にて設立総会が開催されました。 「松阪エゴマ倶楽部」は、JA松阪の全面支援のもと、共同で生産・出荷を行うとともに、収量品質の向上に向けて栽培技術の習得を図り、エゴマの地域特産品としての定着を目指す生産者20名の集まりで、総栽培面積は約70aとなっています。 JA松阪では、従来管内中山間地(飯南・飯高地区等)の農業振興と遊休荒廃農地削減を図るために、獣害を考慮した新規作物の導入と普及を推進しており、3年前から全国的に中山間地を中心に栽培が拡がっているエゴマを試験的に導入し、地域の生産者とともに試験栽培を続けてきました。エゴマに着目したのは、隣接する大台町に栽培事例があり、さらに生産されたエゴマ種子の搾油は、同町内のJA多気郡奥伊勢搾油所(奥伊勢えごま倶楽部)の搾油施設が利用できることからです。 普及センターとしては、エゴマは獣害耐性もあり、栽培期間中に化学農薬や肥料が不要であることから、豊かな自然環境に恵まれた中山間地の農業振興に最適な品目と判断し、中山間地を中心にエゴマの作付けを進めます。同時に、管内の搾油施設の有効利用により、搾油・加工の体制を整えることで、栽培の定着・拡大を図り、荒廃農地の減少や生産活動による地域コミュニティーの活性化へと繋げていきます。 |
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