農業普及現地情報
花育活動を通じた伊勢洋花のファンづくり(平成31年4月普及現地情報)
中央農業改良普及センター
JA伊勢洋花部会(部会員6名,施設面積202a)では昨年度に地域活性化プランを策定し、「生産環境の改善による生産性向上」、「戦略的なプロモーション活動」、「花育活動の充実による伊勢洋花のファンづくり」などの6項目を取組目標に掲げ、本年度から本格的にこれらの取組をスタートさせていくこととしています。 今回は「花育活動の充実による伊勢洋花のファンづくり」の一環として、地元の小学生を対象としたガーベラの花摘み体験を4月12日(金)に企画・実施することになり、当センターも関係者とともに当日の運営面での支援を行いました。 今回の花摘み体験は、ガーベラの主な栽培施設(伊勢市樫原町など)のほど近くに位置する伊勢市立豊浜東小学校の児童たちを対象に行われ、当日は同校の二年生から五年生までの児童46名が奥田貴史氏の栽培施設内でガーベラの花摘み体験を行いました。 体験を行った施設(面積10a)では、定植後3年目となったガーベラが約40品種(試作品も含む)も栽培されており、4月下旬にすべての株が改植を迎えることから、今回の体験場所として同施設が選ばれました。 体験に臨むにあたり、生産者及びJA伊勢担当者から「伊勢が洋花の産地であること」、「ガーベラの特徴」、「花の摘み方」について説明が行われた後、児童たちは各学年に分かれて花摘みを行いました。 児童たちは生産者やJA伊勢担当者などから指導を受けながら、施設内いっぱいに咲き誇った色とりどりのガーベラを楽しそうに摘み取っていました。 最初は花を摘み取るのに苦戦する児童も多く見られましたが、徐々に摘み取るコツを掴んだ様子で、体験の終盤には児童たちは手際よくガーベラを摘み取っていました。 本体験を行った児童からは、「小学校の近くに温室がいくつか存在するのは知っていたが、まさか、こんな綺麗なガーベラがたくさん作られているとは思わなかった」、「ガーベラにはこんなに沢山の品種があるとは知らなかった」、「花摘みは意外に難しかった。ガーベラは株元から引っ張るように摘む必要があるが、途中で何本か折れてしまった」、「摘み取ったガーベラは、母親や祖母にプレゼントしたい」などの感想がありました。 当日はNHKなどの報道機関も取材に訪れ、花摘み体験の様子はNHKテレビでも紹介されるなど大きな情報発信効果もありました。 花育活動については、子どもたちの感謝する気持ちや探求心などを育む効果も期待され、本年度からの新普及計画に掲げる「心の豊かさ」を県民の皆さんに提供できる大きな柱となる活動であると考えられます。 今後ともJA伊勢洋花部会と連携し、国における補助事業も有効に活用しながら、県内の小学校等においてガーベラを使った花育活動を積極的に進めていきたいと思います。 |
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