農業普及現地情報
ICTを活用して、匠の技を継承します(平成29年4月普及現地情報)
紀州地域農業改良普及センター
「産地に歴史有り」と言われ、産地ならではの技術が必ず醸成されています。その醸されてきた営農技術を使ってこそ、産地のブランドが維持継承されるものです。しかし、農業者の減少は生産力の減退とともに、産地の技術情報も同時に失っていきます。そこで、JA三重南紀では、NECソリューションイノベータ株式会社、紀州地域農業改良普及センターと連携し、ICTを活用してかんきつ栽培における匠の技術を可視化し、担い手に伝承していく技術開発(人工知能未来農業創造プロジェクト推進事業)に取り組んでいます。 今回NECソリューションイノベータ株式会社が開発したシステムは、かんきつ栽培においてアイカメラ(眼鏡型視点同時記録撮影装置)で記録した映像をもとに、熟練農業者の剪定作業における着眼点や判断のポイントなどを学習コンテンツとして見える化したものです。過日、テレビ東京系列からの取材があり、その時同時にビギナー農家の剪定作業映像も撮影しました。ビギナー農家は自らと熟練農業者の判断との違いに気づき、技術の早期習得につながりました。 今後は、摘果、マルチ栽培技術等、かんきつ基幹技術のシステム普及を支援し、担い手の育成や産地のレベルアップにつなげていきたいと考えています。 |