簡易専用水道とは
市町の水道から供給される水だけを水源として、その水を受水槽にいったんためてからポンプや高置水槽で給水する水道のうち、受水槽の有効容量の合計が10立方メートルを超えるものを「簡易専用水道」といいます。簡易専用水道の設置者には、「水道法」により衛生管理が義務づけられています。
必要な衛生管理
1.水槽の清掃をしましょう
水槽の中は、水あかが発生したり、砂・鉄さび等がたまって汚れます。そこで、1年以内に1回、定期的に清掃を実施しなければなりません。清掃にあたっては、専門の業者に依頼するとよいでしょう。2.施設の点検をしましょう
有害物や汚水等によって水が汚染されないため、水槽などを定期的に点検しましょう。地震・大雨などで水槽が汚染されるおそれがあった場合にも、すみやかに点検し安全を確認してください。
3.水質検査をしましょう
水が安全であることを確認するため、毎日、蛇口の水を透明なコップに入れ、水の色・にごり・におい・味に異常がないかチェックしましょう。また、消毒できているかを確認するため、残留塩素を測定しましょう。異常があった場合、専門の水質検査機関で水質検査(有料)を行ってください。
4.法定検査を受けましょう
簡易専用水道の管理状況について、1年以内ごとに1回、厚生労働大臣の登録を受けた検査機関(以下、「登録検査機関」といいます。)による検査(有料)を受けなければなりません。項目 | 内容 |
---|---|
水槽等の外観検査 | 水槽の点検やその周辺の清掃状態の検査 |
給水栓における水質検査 | 水の臭気、味、色、色度、濁度及び残留塩素の検査 |
書類検査 | 設備等の関係図面、水槽の清掃記録、その他管理記録の検査 |
また、登録検査機関から、特に衛生上問題があるため、市や県(町の場合)に報告するよう助言を受けた場合は、管轄する市や県地域環境室にみずから報告するか、登録検査機関に代行報告を依頼してください。
5.書類や記録を保存しましょう
施設の図面は永久に保存してください。また、水槽の清掃・点検などの管理記録は、保存期間(3年、5年等)を決めて保存するとよいでしょう。
供給する水に異常があった場合!!
水質の異常等により人の健康を害するおそれがある場合には、ただちに給水を停止し、利用者や市、県地域環境室(町の場合)などの関係者に知らせてください。原因の除去、水質検査などを行い、安全を確認してから給水を再開してください。
行政機関への届け出
次の場合、簡易専用水道の設置者は、市または県地域環境室(町の場合)に届出が必要です。- 簡易専用水道を設置したとき
- 設置届出事項に変更があったとき
- 簡易専用水道を承継、または廃止したとき