栽培終了時の蒸し込みの手順
1. 蒸し込み前の準備
(ア)被覆資材、温室のガラスに大きな破損箇所がある場合は、応急処置として、ビニールシート等でふさいでおく。
(イ) 施設内に雑草(ホトケノザなど)が生えている場合は、蒸し込み前に除草剤を処理するなどして除草しておく。
(ウ) タバココナジラミ密度が極度に高い場合は、殺虫剤を散布し、密度を低下させておく。
(エ) 施設の設備・機器によっては、蒸し込みにより故障するものもあるので、注意する。
2. 株の抜き取り
(ア) トマトが誘引された状態で、株を根から抜き取る(あるいは、地際部で茎を切断する)。抜き取り後もトマトは誘引された状態のままにしておく。
(イ) ・狽フ抜き取り等の作業は、雨天等の涼しい日又は時間帯を見計らって、できるだけ短時間で行う。
3. 施設の密閉
(ア) トマト全株の抜き取りが終了した後、側窓の巻き上げ、谷換気、天窓等を閉じ、すみやかに施設を密閉する。
(イ) 施設開口部に0.4mm目合いの防虫網を展張している場合でも、タバココナジラミは施設内から施設外に逃亡するので、密閉は必ず行う。
4. 蒸し込み
(ア) 効果的な蒸し込みを行うには、施設内の最高気温が50℃以上になった日が、蒸し込み期間中に3日以上経過することを目安とする。
(イ) 夏期の晴れ日(外気温が27℃以上)であれば、ほとんどの場合、施設内の温度は50℃程度に上昇する。
(ウ) トマト株が褐色になり完全に枯死したことを確認して、蒸し込みを終了する。
5. 密閉の解除
(ア) トマト株が完全に枯死したら、密閉を解除し、施設を開放する。