地方法人特別税の廃止及び特別法人事業税の創設について
平成２０年１０月に、地域間の税源偏在の是正に対応するため、消費税を含む税体系の抜本的改革が行われるまでの間の暫定措置として、法人事業税の一部を分離し、「地方法人特別税」及び「地方法人特別譲与税」が創設されました。
平成３１年度税制改正において、令和元年１０月よりそれらを廃止し、新たに「特別法人事業税」及び「特別法人事業譲与税」が創設されました。
「特別法人事業税の概要」「地方法人特別税の概要」は下記のとおりです。
特別法人事業税の概要
〇適用時期 令和元年１０月１日以後に開始する事業年度
〇予定申告
前事業年度の税額（※1) ÷ 前事業年度月数(※2) × 6
※1:事業年度開始の日から6月を経過した日の前日までに確定した税額。
※2:1月に満たない端数が生じたときは、1月とする。
なお、期限までに申告書が提出されない場合、申告期日に上記算式により算出した予定申告があったものとみなされます。（みなす申告）
〇確定申告
課税標準 × 税率
〇税率及び課税標準
| 区分 | 課税標準 | Ｒ元.10.1以後に 開始する事業年度 |
R2.4.1以後に 開始する事業年度 |
R4.4.1以後に 開始する事業年度 |
|---|---|---|---|---|
| 外形標準課税対象法人 |
法人事業税
所得割の税額 |
２６０．０％ | ||
| 外形標準課税対象外法人 | ３７．０% | |||
| 特別法人 | ３４．５％ | |||
| 電気供給業（小売電気事業等、発電事業等及び特定卸供給事業※を除く）導管ガス供給業、保険業 |
法人事業税
収入割の税額
|
3０．０％ | ||
| 電気供給業（小売電気事業等、発電事業等及び特定卸供給事業※に限る） | 3０．０％ | 4０．０％ | ||
| 特定ガス供給業※ | － | ６２．５％ | ||
※特定卸供給事業については、令和４年４月１日以後に終了する事業年度から適用。
※特定ガス供給業を除く製造小売事業については、令和４年４月１日以後に開始する事業年度から普通法人と同様の課税方式に変更。
〇申告納付 法人事業税と併せて所管する県税事務所に申告します。
■特別法人事業譲与税
🔶特別法人事業税の税収は、都道府県に特別法人事業譲与税として譲与します。
🔶譲与基準 収入総額を人口で按分
🔶令和２年度分から
地方法人特別税の概要
○ 適用時期 平成２０年１０月１日から令和元年９月３０日の間に開始する事業年度
〇確定申告
課税標準 × 税率
○ 税率及び課税標準
| 区分 | 課税標準 |
H20.10.1以後に |
H26.10.1以後に |
H27.4.1以後に |
H28.4.1以後に |
R元10.1以後に 開始する事業年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 外形標準課税対象法人 | 法人事業税のうち所得割の税額 | １４８％ | ６７．４％ | ９３．５％ | ４１４．２％ | 廃止 |
| 外形標準課税対象外法人 | ８１％ |
４３．２％ |
||||
| 収入金額課税法人 | 法人事業税のうち収入割の税額 | ８１％ |
４３．２％ |
|||
○ 申告納付 法人事業税と併せて所管する県税事務所に申告します。
■地方法人特別譲与税
🔶地方法人特別税の税収は、都道府県に地方法人特別譲与税として譲与します。
🔶譲与基準 収入総額の1/2を人口、1/2を従業員数で按分
🔶令和２年２月譲与分をもって廃止。
