ただいま上程されました補正予算1件について、その概要を説明いたします。
(新型コロナウイルス感染症への対応)
県内においては新型コロナウイルスワクチンの接種が進み、65歳以上の高齢者については、7月末時点で県全体の2回目の接種率が概ね8割に達したことから、接種を希望する方への接種が完了したものと考えています。
高齢者のワクチン接種の効果もあり、7月の新規感染者全体に占める65歳以上の割合は3.8%と低く抑えられ、高齢者のワクチン接種が本格的に始まりつつあった4月、5月の約15%と比べて大幅に減少しています。
新型コロナウイルス感染症の早期収束に向けて、ワクチン接種を希望する全ての県民の皆さんが11月末までに接種完了できるよう、ワクチンの確保や接種の円滑な推進に引き続き取り組むとともに、これ以上の感染拡大を防ぎ、一日も早い社会経済活動の正常化をめざして、強い警戒感を持って感染防止対策に取り組んでいきますので、県民や事業者の皆様におかれても、引き続きご理解とご協力をお願いいたします。
(議案等の概要)
議案第110号の補正予算は、新型コロナウイルスワクチンの個別接種や職域接種をさらに促進するため、接種を実施する医療機関等を引き続き支援します。また、積極的な感染防止対策や生産性向上、業態転換に取り組む事業者を引き続き支援するとともに、外国人住民に感染症情報を的確に届けられるよう取り組むなど、一般会計で39億579万4千円を増額するものです。
歳入では、国庫支出金について、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金で33億6,991万円、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金で5億1,240万6千円などを増額しています。
次に、歳出のうち主なものを説明します。
新型コロナウイルスワクチンの個別接種をさらに促進するため、11月までに一定の接種回数を実施した診療所等に対して支援金を交付するとともに、商工会議所等複数の中小企業で構成される団体や大学等が実施する職域接種に対して支援金を交付するため、33億3,341万円を増額しています。
外国籍と思われる方等の感染状況が、7月においては31.0%と高い割合を占めており、こうした感染拡大への対策が喫緊の課題であるため、ワクチン接種を希望する外国人住民が円滑に接種を受けられるよう、「みえ外国人コロナワクチン相談ダイアル」を拡充し、多言語による予約支援や相談体制の強化を図る経費として、1,392万5千円を計上しています。
また、「みえ外国人コロナワクチン相談ダイアル」について、新たに外国人住民向けWebサイトへのバナー広告掲載等により周知するとともに、新型コロナウイルス感染症に関する情報が外国人住民に的確に届くよう、引き続き外国人団体等のネットワークと連携しながらSNSを活用して啓発を行う経費として、合わせて1,569万5千円を計上しています。
県が独自で新型コロナウイルスのデルタ株等の検出を行い、感染拡大をできるだけ早期に食い止められるよう、遺伝子検査機器を購入して検査体制を強化する経費として、3,650万円を計上しています。
中小企業・小規模企業の取組を後押しするため、さらなる感染防止対策に必要な物品等の購入を支援する経費として2億1,999万9千円を、生産性向上や業態転換を支援する経費として2億500万円を、それぞれの予算額から増額しています。
「三重とこわか国体」「三重とこわか大会」における新型コロナウイルスの感染防止対策を徹底するため、三重県から参加する選手や監督などに対して、事前にPCR検査を実施する経費として、1,950万円を計上しています。
新型コロナウイルスワクチン接種にかかる差別、偏見、誹謗・中傷等の人権侵害の発生を未然に防止するため、ラジオで啓発を行う経費として、118万8千円を計上しています。
今後も緊急度に応じて、適時適切に対策を追加する予定ですので、ご理解・ご協力をお願いします。
以上をもちまして提案の説明を終わります。
なにとぞ、よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。